日本にいるときはビールが苦手だったけど、
イギリスに住んでビールが飲めないのは悪だ、ということに気づいてから(!?)日々修行。
最近やっとおいしい〜と思えるようになってきました。
で、話はタイトルに戻って
「You drink, We drive」

要は運転代行のアドバタイジングなんですが、なんてシンプル!明朗快活!
直訳すると「あなたが飲んだら私たちが運転します」とかかな????
日本語だとどうもしっくりこない。。
でも酔っぱらったときにふとこのシンプルなキャッチを見たら、脳にずんっと入ってきていいかも。
イギリスのアドのキャッチはどれも明朗快活で、たとえばこれもすっごいストレート。
(めちゃくちゃ怖いです!!)
「Kill your speed, or live with it」
あ〜怖かった。。
年間700人もの人が、スピード違反の被害者として亡くなっている事実を受けて、
道路安全機構が2009年にTV、ラジオ、映画館、オンラインで流したCMです。
スピード違反の加害者となってしまった人物が、その後の人生をずっと被害者の少年の幻影とともに生きていく、というストーリー。
「Kill your speed, or live with it」=スピードを落とすか、幻影を見ながら一生生きるか。
これも日本語だとしっくりこないけど、英語のこのキャッチは(もちろん映像効果もあって)ぐぐーっときますよね。
それからクリスマス前になると必ず目にするこのアド。

「A dog is for life, not just for Christmas」
イギリスでもう30年以上も使われているスローガンですが、
RSPCA(国王立動物虐待防止協会)によるものです。
残念ながらここイギリスでも、クリスマスプレゼントに子犬をプレゼント、飽きると捨ててしまって犬が保護される、という繰り返しがまだまだあるのが現実。
クリスマスに子犬をプレゼントした当日、子供は喜んで顔を輝かすでしょうが、子犬は吠え、騒ぎ、よだれをたらし、すぐに大きくなる。その頃には子供は犬に飽きてしまう。
だからクリスマスのためだけに犬を飼わないでね、犬は一生一緒に育てるのよ、といった感じでしょうか。
極めつけがこれ。

「KEEP CALM AND CARRY ON」
なんてシンプルでわかりやすくてそれなのに奥が深いんでしょう。
言わずとしれた有名なスローガンですが、第二次世界大戦戦時下に、ナチスの侵略にナーバスになる民衆に向けてイギリス政府が、国王からという名目で打ち出したスローガンだそうです。
直訳が本当に難しいけれど、「冷静に」「前進を続けよ」とかかな???
そのスローガンと、国王の象徴の王冠のみ、という究極のシンプルさ。
でも伝わる。国が一丸とならないといけない状況下で、民衆の気持ちを沈め、けれど降伏する意思はなく強固な姿勢を取る、そして、前進を続ける。
今の世の中にも通じることの多いこのスローガンは、Tシャツやマグカップなど様々なグッズとなっています。
英語のこのシンプルさと、日本語の曖昧な表現は、きっとそれぞれの国の文化や歴史的背景と大きく関わるのだろうと思います。
言語学や文化論など読み進めてみたらおもしろそうですよね。
イギリスにいるとこのようなシンプルだけど胸に響くキャッチに触れる機会が多くあります。
おもしろなぁ。